原田神社

原田神社

原田神社の基本情報

かつて中津から池田を経て能勢妙見堂へ至る旧街道「能勢街道」が豊中市の岡町付近を通っており、岡町付近の能勢街道は現在、「岡町商店街」として栄えています。

その岡町商店街の中にあり、能勢街道に面している神社が「原田神社」です。

創建は4~5世紀頃と言われており非常に古い歴史を持つ神社で、本殿は国の重要文化財に指定されているなど、歴史的にも貴重な施設があります。

秋祭り「獅子神事祭」や初詣では毎年多くの人で賑わいます。

正式名称原田神社(はらだじんじゃ)
英)Harada Shrine
通称
所在地〒561-0881
大阪府豊中市中桜塚1丁目2-18
電話06-6852-4732
参拝時間(開閉門)常時開放
授与所受付時間日中
定休日なし
公式サイトなし
神社めぐり

由緒・歴史、主な御利益

創建不詳
ご祭神素盞嗚命(すさのおのみこと)
天照大神(あまてらすおおみかみ)
月読命(つきよみのみこと)
高龗大神(たかおかみのおおかみ)
櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)
天児屋根命(あめのこやねのみこと)
住吉大神(すみよしのおおかみ)
仁徳天皇(にんとくてんのう)
菅原道真公(すがわらのみちざねこう)
旧社格府社
主な御利益厄除け、病気平癒など
総本社

原田神社の創建は不詳ですが、豊中市内の神社のなかではもっとも古い歴史を持っていると言われています。

もっとも古い記録では「 天正十四年四月古記録 」という文献に、白凰12年(684年)、第40代天皇「天武天皇」が神宝・神鏡・獅子頭を寄進し創建、当時流行していた悪病の退散を祈ったとあります。

ただしこれは言い伝えを後年に書き残したものであるため真偽のほどは定かではありません。

鎌倉時代以降の史料には、「牛頭天王」「桜墓」「桜塚神」などの名で度々登場しており、最盛期には、東は豊島郡榎坂村(現在の吹田市江坂)から、西は川辺郡富松村(現在の尼崎市富松町)まで72か村の産土神社(うぶすなじんじゃ)として崇敬を集めていました。

当時は西牧総社・西牧社と呼ばれていました。

天正6年(1578年)の荒木村重の謀反を織田信長が平定した際の兵火によって社殿は焼失、現在の社殿は慶安5年(1652年)に再建されたものです。

元は桜塚神祠・牛頭天王社などと呼ばれていましたが、貞享2年(1685)に、京都の神祇官令であった「吉田大納言家」から「原田大明神」の神号が贈られ、現在の原田神社となりました。

明治末期に推進された神社合祀によって、上津島の住吉神社、南今在家の天満宮、箕輪の春日神社などが合祀されました。

ご神体は、主祭神である「素戔嗚命(すさのおのみこと)」をはじめ、天照大神、月読命、櫛稲田姫命、高龗大神(たかおかみのおおかみ)の五社相殿となっています。

主な祭礼、行事

  • 獅子神事祭(10月1~10日)
    豊中市の市指定文化財にもなっているこの地域の伝統的な秋の大祭。
    「おてんさん」と呼ばれる獅子頭は主祭神「牛頭天王(素盞嗚命)」の化身と言われており、2日~8日の7日間に渡って地区を周り、9日の宵宮祭では原田神社境内で様々な舞を踊ります。
    現存している獅子頭のもっとも古いものは元禄年間(1558~1570)に作られたもので、非常に古い時代から続いてきたことが分かります。

御朱印、授与品(お神札・お守り)

こちらが原田神社の御朱印です。

上部には素盞嗚命(牛頭天王)の神紋である木瓜紋が記されており、 素盞嗚命(牛頭天王)の化身としてこのあたりのお祭りに登場する獅子頭のはんこが押されています。

初穂料は300円です。

社殿に向かって左手にあるこちらの社務所でいただけます。

行き方・アクセス

電車・バスでの行き方

阪急宝塚線「岡町駅」から徒歩すぐです。

阪急岡町駅から原田神社までの道のり
  • ラベル
    阪急岡町駅の東口

    阪急岡町駅の東口から出ます。

  • ラベル
    神社横の小道へ入る

    岡町駅東口から出て少し右に行った後、こちらの小道に入ります。

    ちなみに岡町駅から出て左に行けば岡町商店街の中を通っていけます。

    どちらからでも行けるのでお好みで。

  • ラベル
    境内横の小路を行く

    古い建物も残っている趣のある小道です。

  • ラベル
    1~2分歩きます

    途中にこんな感じの小さな入口もありますが、もう少し歩いて正門まで回りましょう。

    商店街が見えてきました。

  • ラベル
    原田神社の正門

    こちらが 商店街の中にある 原田神社の正門です。

    鳥居の右手には能勢街道が伸びています。

車での行き方・駐車場

駅・商店街の近くにある神社なので人通りも多く、ごちゃごちゃしているので車で行く際は注意しましょう。

神社には駐車場はありませんが周辺にいくつもコインパーキングがあります。

参拝レポート(境内の主な施設・見どころの紹介)

実際に原田神社にお参りしてきましたので、境内のご紹介をしていきます。

神社の入り口(鳥居・神門など)

こちらが原田神社の正門の鳥居です。

石造りの明神鳥居で、扁額には「原田大明神」と記されています。

常夜燈が並ぶ短い参道を進みます。

境内は非常に広いです。

手水舎

境内の広さの割にはこじんまりした手水舎です。

水をすくうところがすごく小さい…。

石舞台

拝殿の前にあるこちらの舞台では、秋の大祭「獅子追神事」の10月1日の舞初式や10月9日の宵宮祭で獅子舞が行われます。

獅子追神事の宵宮祭の様子

拝殿・本殿

こちらが原田神社の拝殿です。

こちらが原田神社の本殿です。

天正6年(1578年)の荒木村重の乱により焼失しましたが、慶安5年(1652年)に現在の本殿が再建されました。

本殿は全国的にも珍しい「五間社流造(ごけんしゃながれづくり)」で、正面に千鳥破風(ちどりはふ)・軒唐破風(のきからはふ)、檜皮葺きの屋根があります。

国指定の重要文化財となっています。

摂末社

原田神社の境内には摂社の「十二社」「神明社」、末社の「小宮社」「稲荷社」があります。

十二社

こちらは摂社である十二神社です。

本殿は原田神社本殿同様、貴重な建築物となっており、豊中市指定の有形文化財となっています。

初めての神々である「別天津神」の5柱と、「別天津神」の次に現れた神々である「神世七代」の12柱の神々を祀っています。

ご祭神別天津神
造化三神…天之御中主神、高皇産霊神、神産巣日神
宇摩志阿斯訶備比古遅神、天之常立神
神世七代
国之常立神、豊雲野神、宇比地邇神・須比智邇神、角杙神・活杙神、意富斗能地神・大斗乃弁神、淤母陀琉神・阿夜訶志古泥神、伊邪那岐神・伊邪那美神

神明社

天照大神を祀る摂社「神明社」です。

ご祭神天照大神
主なご利益国土平安・国家安寧

小宮社

本殿に向かって左には「八幡大神」「春日大神」「天満大神」「熊野大神」が祀られている小宮社があります。

ご祭神八幡大神…誉田別命(ほんだわけのみこと)・応神天皇
春日大神…武甕槌命、 経津主命、天児屋根命、比売神
天満大神…菅原道真
熊野大神…熊野家津御子大神、熊野牟須美大神、速玉之男大神
主なご利益八幡大神…必勝祈願、出世開運、武運長久
春日大神…武道守護、国家鎮護、勝負運、子孫繁栄
天満大神…学業成就・合格祈願
熊野大神…無病息災、海上安全、現世利益、良縁成就・縁結び、厄除け

稲荷社

原田神社本殿に向かって右手には赤鳥居でおなじみの稲荷社があります。

こちらが稲荷社の拝殿です。

稲荷社は横から本殿も見ることができました。

ご祭神宇賀御魂神
主なご利益五穀豊穣、商売繁盛

その他の見どころ

御旅所

境内の南東端にあるこちらの建物は、秋の大祭「獅子神事祭」で、「獅子頭」を遷す御旅所です。

勾玉池

境内には池もあります。

伊勢神宮の勾玉池と同じく、勾玉のような形をしていることから「勾玉池」と呼ばれています。

商店街の中に佇む魅力

原田神社は岡町商店街の中にあるため、ところどころで商店街と一体化している部分が見受けられれ神様の空間と人々の日常が交わっている混沌さを感じられます。

八百屋さんの横の隙間からも境内に入ることができます。

神社の木が商店街の建物を完全に突き破っています。

建物の中はどうなっているのかぜひ見てみたいです。